この世に絶対神(ぜったいしん)はいない!

 

 この世の中に、絶対神(ぜったいしん)はいない。あの世にはいるかも知れない。この世からあの世に逝った人で、帰ってきた人は誰一人いないのだから、一度あの世に逝ったら二度とこの世に帰りたくないほどの楽園なのだろう。この世の神々は、あの世にいるであろう絶対神の、単なる手先に過ぎない。出来るだけ早くこの世の人々をあの世に送る助っ人なのだ。この世では、世界の至るところで延々と休むことなく破壊や殺戮が繰り返されている。これは、あの世の絶対神の望むところなのであろう。この世の神々は、人種、宗教、生活習慣や言語、過去の歴史などを取り上げて、あらゆる理論を駆使してこの世の人々を洗脳して、人と人の間に敵対関係をつくりあげて、世界中で破壊や殺戮を繰り返させているのである。人間は目いっぱいこの世に生きてもたかが百年である。人間の幸福感は、この世の神々によってもたらせられるものではなく、人間同士の信頼関係によってもたらせられるものである。急がなくても、あの世への道は誰にも邪魔されることのない一本道である。この世で神を信じたら、案外早くにあの世に逝くことになるかもしれない。それよりも、人間同士で知恵を絞って、みんなが幸福感を感じながら百年を生きる工夫をすることの方が、この世に生を受けた意味があるのではないか。