秋を連れてくる花!彼岸花

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朝の陽の光に群れて咲く彼岸花を見た。 曼珠沙華、地獄花とも呼ばれるそうだ。

枝もなく、葉っぱもない。真っ直ぐに伸びた茎のてっぺんに奇妙な形の真っ赤な

花が咲く。花として見ていると不気味なようにも思える。だから地獄花なのか。

鮮やかな色や形がこの世のものと思えないからなのだろうか。

子供の頃に、道端にずーと群れて咲いている彼岸花を、竹の棒で片っ端からなぎ

倒して遊んだことを思い出す。刀を持った正義の味方が悪人をバッタバッタとなぎ

倒したような気持になっていたのだろう。

彼岸花は決して季節を忘れない。彼岸花は秋を必ず連れてくる。どんなに暑い夏が

やってきても、必ず秋をつれてやってくる。彼岸花と秋の季節は恋人みたいだ。

「世の中で一番不幸なひとは、忘れられたひと・・・」という詩を読んだことがある。

彼岸花は忘れられることはない。不幸な花ではない。

私も年に一度くらいは思い出してもらえるようなひとになりたいものだ。