痛快!半沢直樹

 毎日放送、午後九時からの日曜日のテレビで「半沢直樹」というドラマを見るのを楽しみにしている。俳優の堺雅人演じる型破りな銀行マンが、大きな都市銀行組織や国税庁金融庁といった巨大な官僚組織に、自らの信念を曲げることなく、敢然と立ち向かっていって、相手を完膚なきまでに叩きのめすというストーリーだ。「やられたら倍返し」と、繊細な読みと冷静な判断力、どんなものにも臆することなく果敢に立ち向かっていく行動力、見ていてスカッとする。ドラマだから出来ることではあるのだが、このドラマの視聴率は30%を超えている。この理由は、長い間組織の中にうずもれてしまって、言いたくても言えない、やれば良いと思ってもできない、上司の命令に逆らうことなど到底できない、とりあえず今日が平穏でありさえすればというような消極的に生きている多くのサラリーマンの中にも、このドラマを見て何か眠っていた勇気らしきものが目覚めるような気持ちにさせるからかも知れない。妻を演じている上戸彩も、少々天然系のふりをしながら、可愛くてしっかり者で、いざというときには夫をも勇気づける、肝の座った理想的な妻を演じている。いい女優になってきたと思う。